貧血
「立ちくらみがする」
「なんとなくだるい」
などはっきりしない症状を起こす原因の一つとして貧血が挙げられます。
ここでは貧血について、どのように検査や治療を行うのかお話ししたいと思います。
貧血とはどのような状態ですか?
貧血とは酸素を運ぶ役割の赤血球が少なくなっている状態のことです。
WHOの基準ではHb(ヘモグロビン)の量が
- 成人男性:13g/dl未満
- 成人女性:12g/dl未満
で「貧血」と判断されます。
どのような症状がありますか?
- 疲れやすさ、全身倦怠感
- めまい、立ちくらみ
- 息切れ
- 頭痛
など様々な症状があります
貧血を起こす原因はどんなものがありますか?
貧血の原因として一番多いものは鉄欠乏性貧血です。
それ以外にも、以下のようなさまざまな原因で貧血が起こることが知られております。
- 生理に伴う出血
- 鉄分の不足
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍にともなう出血
- 大腸ポリープ、癌に伴う出血
- 慢性腎臓病により貧血を起こすこともあります
- 胃切除を行った後に起こることもあります
どのような検査、治療を行いますか?
様々な採血項目を追加させていただき、何が原因の貧血かということを推測します。
例えば鉄欠乏性貧血の可能性が示唆されれば、慢性的に何らかの出血を起こす病気の存在を疑い内視鏡検査のできるクリニックや病院へ、女性であれば月経に伴うものも考えらえるため婦人科などへの紹介も行います。
その他考えられる原因に合わせてその後の対応を考えさせていただきます。
治療は原因に合わせて行います。
お伝えしたいこと
貧血がゆっくり進んだ場合は、赤血球の量が極めて少なくなった場合でも大きな症状が出ない場合があります。
自覚症状の有無にかかわらず、「健康診断で貧血を指摘された」「なんとなく倦怠感」「息切れがある」という方は貧血が原因となっているかもしれません。一度ご相談ください。