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痛風(高尿酸血症)

足の親指に激痛!?

痛風突然足の親指の関節が痛くなり、熱を持ち、我慢のできない痛みに襲われたことはありませんか?もしかしたらそれは痛風発作かもしれません。まあ、「我慢したら痛みは治まる」、「健康診断でそういえば尿酸が高いと言われた」と放置してはいませんか。特に男性の生活習慣と密接に関わりのある痛風(高尿酸結晶)について説明したいと思います。

  1.  痛風はどんな病気?
  2.  痛風の検査とは?
  3.  痛風を予防、改善する方法は?
  4.  痛風を治療する薬
  5.  痛風は生活習慣病と密接に関わっている

 

1. 痛風はどんな病気?

「痛風」という名前は風が吹いても痛い病気、「痛みが1~2週間で風のように去っていく」ことから名前が付いたといわれています。

尿酸は「プリン体」という物質が体で分解されてできる燃えカスです。その燃えカスが何らかの原因(尿酸のもとになるものの摂取過剰、尿酸の排泄障害、脱水)で高くなり関節内に尿酸塩結晶ができることにより痛風発作が起こります。

以前は贅沢病、帝王病といわれ美食家がかかる病気といわれていたことからも分かる通り生活習慣と密接に関係のある病気と言えます。現在、高尿酸血症の患者数は1000万人以上(痛風発作のある人100万人以上)にものぼり、メタボリックシンドロームのマーカーとして注目されています。

また痛風の痛み自体は比較的すぐ無くなるため痛みがなくなったと放置している人も少なくないですが1年以内に発作が高率に再発するといわれております。

2. 痛風の検査とは?

問診

疼痛のある部分の視診を行い、腫れや痛みなどの特徴的な所見があるか診察を行います。

採血

血中尿酸値を確認し、尿酸値が7mg/dl以上の場合、痛風の原因となる「高尿酸血症」と診断します。

 

上記にて診断が可能ですが、確実な診断方法は発作中の関節に尿酸の結晶があることを証明することです。

 

3. 痛風を予防、改善する方法は?

予防、改善するためにすべきことは、生活習慣の改善が最も大切な痛風(高尿酸血症)の予防、改善です。

  • プリン体の多い食品を控える
    尿酸の原料となるプリン体の2割は食事由来です。摂取を控えることにより尿酸を減らすことになります。

  • アルカリ性食品をしっかりとりましょう
    尿が酸性になると尿酸結石ができやすくなるため野菜、海藻などを取るようにしましょう。

  • お酒(アルコール)を控える
    アルコールは尿酸の産生量を増やし、排泄を減らす作用があります。ビールはプリン体の含有量が多く飲みすぎると尿酸の増加につながります。

  • 水分をしっかりとり脱水を防ぐ
    尿中に溶ける尿酸を増やすことにより体外への排出を促します。

  • 適度な有酸素運動を行う
    激しい運動(過度な筋トレなど)はかえって尿酸を増やすため、軽い有酸素運動がおすすめです。運動を行い適正に体重をコントロールすることにより血中の尿酸値も下がります。

  • ストレスを発散する
    精神的なストレスは様々な体の不調を招くことが知られています。

4. 痛風を治療する薬

まず消炎鎮痛剤の投与により痛風発作に対する治療を行います。
この段階では血中の尿酸を下げる治療は行いません。
発作が治まったのち、尿酸をできにくくする薬や排泄を促進する薬を内服し、血中の尿酸を下げる治療を行います。

 

5. 痛風は生活習慣病と密接に関わっている

痛風の痛みは激烈なのにそれが治まると無症状となり放置されがちな病気です。その原因は生活習慣と密接に関わっており、放置しておくと様々な病気が知らないうちに進行する場合もあります。そのため症状のある、なしにかかわらず放置するのは得策ではありません。薬を飲む治療だけでなく、食生活、運動習慣のアドバイスもさせていただきます。痛みが治まったからと放置せず一度相談下さい。

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