甲状腺機能亢進症
最近汗をよくかく、食べているのに体重が減る、手足が震える、疲れやすいなどの症状がある方はいらっしゃいませんか?
それは甲状腺ホルモンが増えている病気―甲状腺機能亢進症―かもしれません。
ここでは甲状腺機能亢進症についてお話ししたいと思います。
甲状腺機能亢進症とは
甲状腺機能亢進症は甲状腺ホルモンが過剰になる病気で、代表的な病気にバセドウ病があります。
バセドウ病は若い女性に多いとされていますが、国内で数万人いるとされており男性や幅広い年齢にも広がる疾患です。
バセドウ病とはどのような症状がありますか
✔動悸、息切れ
✔下痢
✔目が出てきた
✔疲れやすい
✔震え
✔首が腫れてきた
✔体重減少
✔汗をかく
などの多彩な症状を起こします。
また、放置した場合は心房細動(脈が速くなる不整脈)の原因などになり心不全、脳梗塞を招くこともある軽視できない病気です。
バセドウ病の原因は何ですか?
甲状腺ホルモンの分泌を促す物質に似たTSHレセプター抗体が甲状腺を刺激し、甲状腺ホルモンを過剰に産生します。
なぜこの抗体をつくるかはっきりした原因は分かっておりません。
バセドウ病の検査と診断
採血検査にて
甲状腺ホルモンの測定、甲状腺刺激ホルモンの測定、甲状腺レセプター抗体の測定などを行います。
甲状腺エコー検査にて
甲状腺の腫れ、腫瘍性病変の有無を評価します。
バセドウ病の治療を行いますか?
甲状腺ホルモンを抑える薬物療法、放射線ヨードを使用する方法、外科的に甲状腺を切除する治療法が行われます。
適切に現在の状態の評価を行い地域中核病院への紹介も行います。
お伝えしたいこと
甲状腺機能亢進症は疑わなければ診断できない病気の一つです。
健康診断で行う採血検査では甲状腺ホルモンの評価は行いません。
また心房細動の不整脈を起こすことも知られており、甲状腺ホルモンをコントロールすると不整脈も治まります。
上述した通り様々な症状を起こすことが知られております。
なんとなく症状に当てはまる方、一度ご相談ください。