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心房細動とは?

動悸(ドキドキする)、脈が飛ぶ、最近階段をのぼると息切れがする、などの症状がある方はいらっしゃると思います。その原因の一つとして心房細動が考えられます。
心房細動は沢山ある不整脈の中の一つです。
心房細動を正しく理解し、対応していくことで、生活の質を損なうことを防ぐことができます。
それでは心房細動の原因から治療まで順にご紹介します。

  1. 心房細動とは
  2. 心房細動は他の病気を引き起こす?
  3. 心房細動には種類があります
  4. 心房細動はどういう症状?
  5. 心房細動の原因は?
  6. 心房細動の検査(自己検査と病院での検査)
  7. 心房細動の治療方法
  8. 心房細動は命にかかわる不整脈

 

1. 心房細動とは

心房細動とは、心房が細かく震え、全身に血液をうまく送り出せなくなる病気です。
通常心臓は、洞結節(心臓の電池部分)からの信号で1分間に約60~100回のリズムで規則正しく動いています。しかし、この病気では心房の様々な場所から不規則に命令が出ることにより、1分間に400~600回の頻度文字通り心房が細かく振動し動いている状態の病気です。

 

2. 心房細動は他の病気を引き起こす?

心房細動は直接命にかかわる病気ではありませんが、以下のような病気を引き起こし命にかかわることがあります。

脳梗塞

心房が細かく動いているため血液が心臓の中でよどんでしまい血の塊(血栓)を作り、それが血の流れに乗り脳の血管を詰め発症します。

心不全

心房細動により正常な脈の時の8割の血液しか全身に送り出せずそれを補うため脈が速くなり心臓が疲れ心不全となります。

失神

心臓の電気信号がうまく伝わらず一時的に心臓がとまり引き起こされます。

 

3. 心房細動には種類があります

初めて診断されてからの期間により3つに分類されます。

  •  発作性心房細動(持続7日以内 短時間で止まるが繰り返す)
  •  持続性心房細動(持続7日以上 自然には止まらないが、薬などで止まる)
  •  慢性心房細動 (長い期間持続しており、薬などでとまらないもの)


4. 心房細動はどういう症状?

動悸(ドキドキする)、脈が飛ぶ、息切れがある、胸の違和感があるなどの症状がある方もいらっしゃいますが、約半数近くが無症状です。偶然健康診断で指摘されたり、脳梗塞を発症して初めて見つかる場合があります

5. 心房細動の原因は?

加齢

心房細動にかかる患者さんのうち、65歳以上の方が全体の8割以上を占めることから加齢も原因の一つとして挙げられます。

生活習慣の乱れ

肥満、飲酒、喫煙、睡眠時無呼吸症候群、ストレスなどの生活スタイルが誘因となることも知られており現代社会ではどなたが発症してもおかしくない病気となっています。

その他の疾患が原因となることも

加齢や生活習慣の乱れ以外では、心臓の弁の病気、心臓の筋肉に異常をきたすような病気、甲状腺の機能異常により引き起こされることも知られています。

6. 心房細動の検査(自己検査と病院での検査)

ご自身で行える検査

自己検脈(自分の脈を触る)

まず動悸や脈が飛んでいるような感じがするときに自分自身で脈をとってみてください。どのようなリズムでうっているか調べてみましょう。
脈が速く、規則正しく触れない場合は心房細動の疑いがあります。

当院で行う検査

12誘導心電図検査

当院の心電図検査装で行う検査で、不整脈の最も基本的な検査となります。
数十秒という短い時間で手軽に検査できる一方、心房細動が起こっている時は記録ができますが、正常に戻っているときは短時間の記録になるため異常を検出できません。
この検査で問題なかったとしても心房細動を否定することはできません。

24時間ホルター心電図

心拍を記録する小型の装置を当院から貸与し、24時間装着していただきます。長時間心電図を記録することにより無症状のもの、たまにしか発作の起こらない心房細動の記録が可能です。

心臓超音波検査(心エコー)

当院の超音波検査機器(エコー)で行う検査です。心臓の形、大きさ、筋肉の運動、血流を観察することにより心機能の評価、心臓の中に血の塊(血栓)の有無の評価を行います。
当院では最新の解析機能を搭載した超音波検査機器により検査を行うことができます。

 

7. 心房細動の治療方法

心房細動の治療には、以下4つの方法があります。当院では、症状や患者さんのライフスタイルに合わせた治療を行っていきます。

血の塊をできにくくする治療(抗凝固療法)

脳梗塞の原因となる血の塊(血栓)ができるのを予防するための薬を内服します。薬の種類としては様々なものがあり患者さんの年齢、全身状態、ライフスタイルにあわせて選択させていただきます。

脈の数をコントロールする治療(レートコントロール)

心房細動の患者さんは脈が速くなることがあるため、心臓に負担をかけないためにも薬で脈の数の調整を行います。

心房細動自体を起こしにくくする治療(リズムコントロール)

不整脈を止める薬などを用いて心房細動自体を起こりにくくします。

心房細動を治す手術(カテーテルアブレーション)

専門の施設にご紹介し、専門の機械を用いて異常な電気が伝わらないような処置をし、心房細動を起こらなくします。

 

8. 心房細動は命にかかわる不整脈

上述した通り心房細動はほかの不整脈と異なり直接命にかかわるのではなく様々な病気のもとになる不整脈です。
現代医療の発展に伴い、症状を抑えたり、引き起こされる様々な病気の予防が可能となっております。
早期に発見し、適切な治療を導入することが望まれます。
似たような症状のある方は、循環器内科の専門医である当院院長へご相談ください。

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