『糖尿病の「け」がある』とは?
『糖尿病のけがある』といわれたらどうしたらいいの?
外来をやっていると「以前から『糖尿病のけがある』と言われています」とおっしゃる方を診察する機会がよくあります。
『糖尿病のけがある』方を詳しく検査すると、
残念なことに結構な割合で糖尿病にすでになっている方が多いです。
今回は『糖尿病のけ』って何なのか?
その時どのような対応が必要だったのか?
について考えてみたいと思います。
医者が言っている『糖尿病のけ』とはどういうことを指しているのか?
上の図で示した通り、糖尿病というのは徐々に進行してくるもので、昨日まで問題なかったものが突然糖尿病になるのではありません。
具体的な数値は?
『糖尿病のけ』とは、どのあたりの数値を指すのか?
私なりに考えてみました。
- 空腹時血糖が100~125mg/dL
- HbA1cが5.6~6.4%まで
を糖尿病のけがあるいわゆる境界型といっていいのではないかと思います。
先生によって違うと思いますが、HbA1c 6%を越えてきたあたりから「糖尿病のけ」と言っているのではないかと思います。
糖尿病のけがあると言われた時に追加検査は必要だったのか?
検査結果にもよりますが、積極的に検査を行うなら 75gOGTT の実施が良いと思います。
75gOGTTとは、空腹状態から75gのブドウ糖(砂糖水)を摂取し、120分後まで30分おきに血糖、インスリンの分泌能力を採血にて測定する検査です。
半日がかりの大掛かりな検査ですが、しっかり診断を行えるということでは非常に良い検査です。
その結果により下記の図の通り正常型、境界型、糖尿病型と分けることが可能になります。
正確にはこの結果の境界型の部分を糖尿病のけというのだと思います。
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